2016年の振り返り
2016年もお世話になりました。
概況
振り返り
- 仕事
- Spring CloudとかSwaggerとかAWSとか触ってた。
- JIRA, Confluence, Mattermost, ownCloud, GitBucket, Jenkins, Artifactory, SonarQubeとかをDocker Composeベースで開発基盤に導入してた。
- 上期は暇で、下期は炎上してた。
- 開発
- 上期はGradle SSH Pluginの改善に注力できた。
- 下期はGradle Swagger Generator PluginやDevOps Composeに注力してた。
- GitBucketにJenkinsとの相互運用性を改善するPull Requestを送ったりした。
- プライベート
- 3ヶ月弱の育休を取得した。視野が広がった。
- 家族と過ごす時間を大切にできた。(12月以外)
- 環境の変化に対応しながら家計を管理できた。
計画
エンジニア35歳定年を迎えます。家族と過ごす時間を大切にしつつ、専門性の高い仕事をしていけるように、働く環境を改善していきたいと思います。
2017年もよろしくお願いいたします。
Jenkinsで自分でビルドしたGitコマンドを使う
Jenkins Agentで自分でビルドしたGitコマンドを使う方法を説明します。新しいバージョンのGitを使いたい場合に有用です。
方針
JenkinsにはGitやAntなどの外部ツールを管理する機能があります。 外部ツールが必要になった場合に自動的にインストールスクリプトを実行することもできます。
設定方法
JenkinsのGlobal Tool ConfigurationにあるGit installationで、以下を設定します。
- Name:適当な名前(例えば compiled-git)
- 自動インストール:チェック
- コマンド実行
- ラベル:自動インストールを行うノードを限定する場合はラベルを指定します。
- ツールホーム:
bin/git
コマンドは以下を指定します。
GIT_VERSION=2.11.0 GIT_HOME="`pwd`" echo "Using $GIT_HOME/bin/git" if [ ! -x bin/git ]; then curl -LO "https://github.com/git/git/archive/v${GIT_VERSION}.tar.gz" tar -zxf "v${GIT_VERSION}.tar.gz" cd "git-${GIT_VERSION}" make configure ./configure --prefix="$GIT_HOME" make install fi
これで設定は完了です。
実行
Jenkins Slaveにあらかじめ開発用パッケージを入れておく必要があります。RHEL系の場合は以下になります。
yum -y groupinstall 'Development Tools' yum -y install curl-devel expat-devel gettext-devel openssl-devel zlib-devel perl-ExtUtils-MakeMaker
Gitを利用するジョブを実行してみましょう。初回のみGitのダウンロードとコンパイルが実行されるはずです。
CentOSに標準で入っているGitが古すぎてJenkinsのgit cloneが失敗する場合に使いました。Git以外にも応用できるので、いろんな場面で役に立つと思います!
改訂新版Jenkins実践入門 ――ビルド・テスト・デプロイを自動化する技術 (WEB+DB PRESS plus)
- 作者: 佐藤聖規,和田貴久,河村雅人,米沢弘樹,山岸啓,川口耕介
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2015/06/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (3件) を見る
Spring BootアプリのテストをSpockで書く
Spring BootアプリケーションのテストをSpockで書く方法を説明します。最近のバージョンを対象にしています。
- Spring Boot 1.4
- Spock 1.1-rc-3
- Groovy 2.4
本稿では以下のテストレベルを対象とします。
まずは、build.gradleに依存関係を追加しておきます。
dependencies { testCompile 'org.springframework.boot:spring-boot-starter-test' testCompile 'org.spockframework:spock-core:1.1-groovy-2.4-rc-3' testCompile 'org.spockframework:spock-spring:1.1-groovy-2.4-rc-3' testRuntime 'cglib:cglib-nodep:3.2.4' }
コンポーネントテスト
このテストレベルでは、テスト対象の依存コンポーネントをモックに差し替えた状態でテストを行います。
SpockのSpecificationでDIコンテナを利用するには、以下のように@SpringBootTest
アノテーションを付加します。
@SpringBootTest(webEnvironment = NONE) class HelloServiceSpec extends Specification { }
これにより@Autowired
でSpringがコンポーネントを注入してくれるようになります。Web Environmentは不要なのでNONE
を指定しています。
モックを利用するには@TestConfiguration
を定義します。以下のようにDetachedMockFactory#Mock()
メソッドでモックオブジェクトを注入することを宣言します。SpockのMock()
記法は使えないので注意が必要です。
// Specificationのインナークラス @TestConfiguration static class MockConfig { final detachedMockFactory = new DetachedMockFactory() @Bean ExternalApiClient externalApiClient() { detachedMockFactory.Mock(ExternalApiClient) } }
あとは、Spockのお作法に従ってgivenブロックの中でモックのインタラクションを宣言します。
given: 1 * client.getDefault() >> new Hello('world')
E2Eテスト
このテストレベルでは、テスト対象のAPIに対してHTTPリクエストを投げてレスポンスを検証します。
@SpringBootTest
アノテーションにwebEnvironment = RANDOM_PORT
を指定することで、実際にアプリケーションサーバが起動した状態でテストを実行できます。
@SpringBootTest(webEnvironment = RANDOM_PORT)
テスト対象にRESTリクエストを送るにはTestRestTemplate
クラスを利用します。
@Autowired TestRestTemplate restTemplate
RestTemplateのお作法に従ってリクエストを送り、レスポンスを検証します。
when: def entity = restTemplate.getForEntity('/hello', Hello) then: entity.statusCode == HttpStatus.OK entity.body.name == 'world'
この場合も`DetachedMockFactory#Mock()
で依存コンポーネントをモックに差し替えることが可能です。
まとめ
@SpringBootTest
アノテーションでDIコンテナを使ってテストを実行する方法を説明しました。また、DetachedMockFactory#Mock()
メソッドで依存コンポーネントをモックに差し替える方法を説明しました。TestRestTemplate
クラスを使うとテスト対象APIにRESTリクエストを送信できます。
GitHubにサンプルプロジェクトを置いているので参考にどうぞ。