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GeekFactory

int128.hatenablog.com

外注化が必要な理由と社員の役割

大企業 SIer

正直なところ、マネージャ兼プログラマで仕事を進めるのは、自分+メンバー4人程度までが限度でしょう。4人に加え、顧客とのコミュニケーションコストでプログラムはほとんどできないはずです。物分りの良いお客様なら運が良い方です。
それ以上のチーム編成で仕事を進めるとしたら、必要なのはスーパーマンではなく、適切な権限委譲だと思います。

http://d.hatena.ne.jp/yamkazu/20081021/1224613822#c1224641572

上記のコメントがすべてを物語っていると思います。

が、私の話も少し読んでくださいね。

外注化が必要な理由

5人の社員がソフトウェアを作っているチームがあるとします。社員が働くと、給料や保険料といった労務費が発生します。話を単純にするため、1人が1ヶ月働くと100万円かかるとします。このチームが3ヶ月でソフトウェアを作ると、原価は1,500万円になります。

もっと安く作る方法はないか?その一つが外注化です。例えば、5人の社員を1人に減らし、代わりに協力会社の4人を雇います。仮に、協力会社の人が1ヶ月働くと50万円かかるとすれば、先ほどの原価は900万円まで減ります。

チームの方針は社員が決める必要があるため、社員がリーダーとなり、進捗管理と仕様調整を行います。一方で、協力会社の4人はソフトウェアを作る作業を行います。たとえ新入社員であっても1ヶ月働けば100万円かかるので、リーダーの役割を求められます。

このように、少ない社員と多くのBPという体制にすることで原価を低くすることができます。また、ソフトウェア開発は短期間に多くの要員が必要になるため、一定の要員をプールしておく役割を協力会社に任せられるというメリットもあります。

技術のマネジメントと人のマネジメントは違う

先ほどの話では、協力会社の人がやる作業を社員が理解している、という前提があります。その前提が成り立たないと社員が意志決定できないためです。

しかし、悠長なことは言ってられません。何の経験もない新入社員もリーダーとして働く必要があります。そのようなチームの成功は、協力会社の能力に大きく依存することになります。

このような会社では、社員に求められる役割は「人のマネジメント」になります。「技術のマネジメント」は協力会社がやることです。なぜなら、最適な技術を選び、リスクを見抜く洞察力を身につける機会(=経験)が社員にはないからです。

社員に求められる役割とは?

一応会社の方針として、入社するととりあえず「技術者」として育てられる。営業職へ就く子もいましたが、それはごく少数で、ほとんど全員がシステム開発研修を受け、配属されます。そんで、本当に部署によるんだけど、一番大きな部門配下では、最初の仕事は開発です。どんな初心者も下手っぴも、最初は開発をします。

http://d.hatena.ne.jp/yuripop/20081021/p1

そういったSIerでも製造は全くやっていないのかといえば、そういうわけでもなくて新人にはやらせてたりする。ただこれは、あくまでも新人の育成の観点で製造をやらしているだけであって、本当に製造が出来る人材を育てようとしているわけではない。少なくとも私の周りでは。

http://d.hatena.ne.jp/yamkazu/20081021/1224613822

僕が配属になった部署は「長くても数ヶ月で終わらせる短期案件をぽんぽんやっていた」部署だった。その2年後ぐらいに気がついたけど、こういうスタイルの部署はそう多くなかった。
2年目になって初めてお客様に対してシステムを納める仕事をすることができた。その仕事を通じて一番思ったのが「どうして実際に作る僕が、仕様に関する話で何の発言権も無いのだろう」ということ。僕の立場はプログラマという作業員でしかなかった。

http://d.hatena.ne.jp/gothedistance/20081022/1224661927

同じSI業界でもこんなに違うのですね。どのパターンの部署に配属されるかは運だと思います。
最後に自分の与太話を書いておきます。

私が配属になった部署は、gothedistanceさんと同じような中小規模案件を多く扱う部署でした。1,000人月の歯車を回すような他の部署にいる同期とは違い、配属してからプロダクトコードを書いたことはありません*1。もっと言えば、設計書はレビューしただけで一文字足りとも書いていません。せいぜい仕様調整用の説明資料(Word/Excel/PowerPoint)を作るだけです。それでも仕様を決定する立場にいるから不思議です。周囲を観察してみると、「人のマネジメント」だけでなく「技術のマネジメント」を実践している社員もいました。協力会社の人を卓越する技術力を持ち、颯爽と解決する行動力を持つ。残念ながら今は転職されてしまいましたが。

ややこしい話になってしまったので、間違ってたら指摘してください。

*1:検証のコードなら時々ある