GeekFactory

int128.hatenablog.com

世界的な不景気とSIerの温度差について考えてみる

世界的な不景気と言われながら、SIerの中だと今ひとつ実感が湧かない人もいると思います。目の前にある案件をさばくのに手一杯で、先が見えていない方も多いのではないでしょうか。

案件のスパンが数年単位のところは、運次第で乗り切れるかもしれません。むしろSIerがいないと成り立たない分野なので、受注金額は下がるにしても公共事業的な色が強いでしょう。

1〜2年スパンのところはそろそろ危ないはずです。次年度にアサインされる案件がまだ決まっていない人もたくさんいるのでは。

それより小規模な案件をやっているところはもう直撃を受けているはずです。

3月末にサービス開始という案件が多いでしょうから、4月以降は表向きの変化が増えてくるのではないでしょうか。

不景気になるとSIerはどうなるのか

不景気になると、ユーザ企業(顧客)はITシステムに割ける予算が少なくなります。したがって、SIerにとっては案件数の減少や受注金額の減少という影響を受けます。

案件数が減るため、すべての社員に開発案件を割り当てられなくなる部署が出てきます。結果として、社員の異動や部署の統廃合が多くなります。

受注金額が減ると案件当たりの要員数が減ります。今までより少ない人数で対応しなければならなくなります。元請けでは社員の兼任が増えるでしょう。案件Aと案件Bを兼任するとか。そうなると一人当たりの仕事が増加します。二次請けだと契約数が徐々に減ってくると思います。

まず急性的な症状として、前者で述べたように仕事が急に減るという現象が起こります。その後の慢性的な症状として、一人当たりの仕事が増えるという現象が起こるでしょう。

ユーザ企業の本業に直結しないようなシステムは今後も投資を渋られると思います。逆に、本業に直結するシステムでは内製するほうが費用対効果が高いことに気付いてほしいですね。本業の変化にシステムが追随していく必要がある場合は費用対効果が高いはずです。作ってほったらかしでよければ外注でいいけどね。