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int128.hatenablog.com

X27Dで始める自宅サーバ(システム設計編)

サーバ構成が落ち着いてきたので、システム設計編としてまとめてみます。12月に書いたエントリの続編になります。

システム設計の体系はネット上ではあまり見つかりませんね。SIerによって用語も違ってて、基盤設計とか方式設計とかインフラ設計とかまちまちです。

んで、ずっと探していたところ、群馬県庁のサイトでよくまとまっているページを見つけました。章立てだけ引用させてもらいます。

群馬県汎用受付システム基本調査・基本設計業務報告書 III.基本設計編


1. システム概要設計
1.1 汎用受付システム機能設計
1.2 システム運用設計
1.2.1 システム要件
1.2.1.1 可用性
1.2.1.2 運用性
1.2.1.3 保守性
1.2.1.4 拡張性
1.2.1.5 セキュリティ
1.2.2 運用要員、監視要員、ヘルプデスク要員
1.2.2.1 要員組織構成イメージ
1.2.2.2 運用要員、監視要員の作業
1.2.2.3 ヘルプデスクの作業
1.2.2.4 要員配置時間
1.2.3 バックアップ設計
1.2.3.1 バックアップ対象データ
1.2.3.2 バックアップ要件
1.2.3.3 バックアップ方式
1.2.3.4 まとめ

http://www.pref.gunma.jp/b/02/e-sinsei/sekkei1-1.html

上記の観点を参考にして、システム設計をまとめていきたいと思います。

要求ヒアリング

最初のエントリで書いたリストを要求にします。適当すぎるわ。


この連載(?)の目標は以下。

  • プライベートサーバと公開用サーバを兼ねる。両者はセキュアな方法で論理的に分離する。
  • Gentoo Linuxを採用する。
  • キーボード、ディスプレイレス。
  • HDDは余っている80GB PATAを接続するが、いつの日かSATAに移行する。
  • 365日24時間。
  • なるべく電気代を倹約したい。
  • 温度を監視する。
  • 定期的にダイナミックDNSを更新する。
  • 防犯目的にも使いたい。何か思いつけば。
http://d.hatena.ne.jp/int128/20081206/1228658503

上記から変更になったこと。

  • 複数OSを管理する手間が大きいため、OSの論理的な分離はしない。
    • 実際に使ってみたのはLinux-VServer、XenQEMUVMwareの4つ。VServerは期待してたけどGentoo側の対応が不十分。KVMはATOM330が非対応。
    • 管理の手間はVMの問題ではなく、Gentooがフルコンパイルであることが原因。じゃあRPMベースを使えよといえばそれまで。
  • HDDは1GB SATAシングルを接続している。
  • ルータから直接接続ではなく、無線AP内蔵ハブを経由する接続に変更した。無線APは本システムの外と考えるので、可用性は考慮しなくてよい。
    • VDSLモデム、ルータ、無線APのどれか1つでも壊れたらサービス停止だけどしゃーないね。

自宅警備サーバシステムが満たすべき要件を整理する。

システム概要

自宅警備サーバシステムは、インターネットを経由して不特定多数から利用されるシステムである。以下のアプリケーションから構成される。

コンテンツ公開アプリケーション
特定多数にコンテンツを公開するためのアプリケーション。
情報共有アプリケーション
情報を共有するために使用するアプリケーション。
個人用文書管理アプリケーション
個人が自分自身の情報を整理するために使用するアプリケーション。
自宅警備アプリケーション
外部デバイスを用いて自宅を警備するためのアプリケーション。

環境適合性

本システムは家庭環境で運用することが前提である。

  • システム全体の寸法が40×30×30以内であること。
  • システム全体の消費電力が40W以下であること。
  • 騒音レベルが極力低いこと。

続きは次回。