IPMI経由でDell PowerEdgeのハードウェア情報を取得する
DellやHPのサーバは、IPMI経由で電源やシャーシ温度などのハードウェア情報を取得できます。IPMIを使うとOSに依存せずに情報を取得できます。
今回は以下の環境を使って検証しました。
- 監視対象
- Zabbix server
- Ubuntu Linux 11.10 (Hyper-V上のゲスト)
- openipmi 2.0.18
- Zabbix 1.8.5
最初はUbuntu 10.10を使っていたのですが、Zabbix serverのIPMIを有効にするとIPMI Pollerがセグフォで落ちてどうにもならなかったので、11.10にアップグレードしました。
PowerEdgeを設定する
起動時のBIOS画面からIPMIを設定します。もしくは、Windows上のOpenManageからも設定できます。リモートデスクトップで設定できるので便利です。
今回はOpenManageからIPMIを設定しました。
IPMIでハードウェア情報を取得する
Zabbix serverが入っているLinuxからIPMIでハードウェア情報を取得できるか確認します。ipmitoolが入っていない場合はインストールします。
下記コマンドで値がずらっと表示されたら成功です。エラーの場合はIPMI設定のどこかが間違っているはずです。
ipmitool sensor -I lanplus -H 192.168.1.1 -U root
1列目がキー、2列目が値です。ここで表示されるキーは後述するZabbixアイテムの設定で使います。
Zabbix serverを設定する
Zabbix serverでIPMI pollerが立ち上がっているか確認します。StartIPMIPollersを1以上に書き換えます。
# Number of pre-forked instances of IPMI pollers # Default value is 0 # This parameter must be between 0 and 255 StartIPMIPollers=5
Zabbix serverを再起動します。ログを確認して、以下のようにIPMIがYESになっていればOKです。
Starting Zabbix Server. Zabbix 1.8.5 (revision 19050). ****** Enabled features ****** SNMP monitoring: YES IPMI monitoring: YES WEB monitoring: YES Jabber notifications: YES Ez Texting notifications: YES ODBC: NO SSH2 support: YES IPv6 support: YES ******************************
監視項目を追加する
ホストの設定で「IPMIを使用」にチェックを入れ、以下の項目を設定します。
項目 | 設定値 |
---|---|
IPMI IPアドレス | サーバに設定したIPMI用のIPアドレス |
IPMIポート | 623 |
IPMI認証アルゴリズム | RMCP+ |
IPMI特権レベル | Admin |
IPMIユーザ名 | IPMI設定で入れたユーザ名 |
IPMIパスワード | IPMI設定で入れたパスワード |
続いて、アイテムを追加します。
- タイプは「IPMIエージェント」を選びます。
- IPMIセンサーにはipmitoolコマンドで表示されたキーを入力します。PowerEdgeの場合は System Level で消費電力が取得できます。
- 必要に応じてデータ型を変更します。
アイテムを追加したら、ホストの一覧でIPMIエージェントが緑色になるか確認します。緑色になったら値が取れているので、最新データを見るなり、グラフを表示するなり、トリガを仕込むなり、好きにしてください。
よいZabbixライフを〜。