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工数が減ったら儲かる仕組みが必要

SIの問題点の1つに、過剰な計画ベースが挙げられると思います。計画と実績の乖離で進捗を評価するには、計画が正しいという前提が必要です。ソフトウェア開発で正しい計画を立てるには、極めて精度の高い見積手法が必要です。

ソフトウェアの品質評価の1つに、どれだけバグを発見したか計る方法があります。例えば、計画段階で50件のバグが出ると考え、実際に発見したバグ数との乖離を調べます。この場合、50件という数字に根拠を求めることは往々にして困難です。たとえ過去の類似プロジェクトから統計的に算出した値だとしても、まったく同じプロジェクトでない限り、100%正しいことはあり得ないのです。計画値までバグを発見できていないから品質が低いという話は、結局のところ堂々巡りになってしまいます。

SIerがどのような品質評価を用いているか広く知りませんが、バグ数やレビュー指摘数だけに基づいた判断はそろそろやめませんか。それよりも、テスト手法を変える*1とか、設計書を形式的に検証できる形にするとか、人為的ミスを減らす手法を導入すべきです。そのためには工数が減ったら儲かる仕組みが必要です。

*1:ユニットテストで出たバグ数を報告させるのはどうよ。