SIer
ソフトウェアアーキテクチャやシステムアーキテクチャにパターンがあるように、SIerの多重下請構造多層アーキテクチャにもパターンがあると考えられます。本稿では、プログラマ35歳定年説等を考察するにあたって基礎となるパターンを提案します。筆者が提案…
私も流行のムーヴメントに乗ってみます。 ソフトウェア業界(特に受託開発業界)は、基本的に正直者が馬鹿を見る世界である。顧客(あるいは経営者)が、保守性というソフトウェアの最も重要な品質を正しく評価できないという、情報の非対称性が存在するからだ…
受託開発という一品モノを作るプロセスは本質的に非効率であり、その非効率性をどうやって改善するかを議論したい、というのが昨日のエントリの主張です。外注 vs 内製というワイドショーはナンセンス。タイトルの付け方がかなり恣意的だったかもしれません…
受託開発が抱える本質的な非効率性について考えました。ここで挙げたことはどの開発プロセスでも発生しうる問題と思います。 外注のオーバーヘッド 契約に係るコスト。 限られた場所や時間で質疑応答を行うことによる損失 情報の伝達コストは「機会」により…
システム開発では、開発を担当する会社と運用を担当する会社は異なることが多く、場合によってはユーザ企業内でも部門が違ったりします。一般に、開発コストをケチると運用コストは増加する傾向にあります。例えば、リファクタリングによりソースコードの保…
http://www.tcs.com/SiteCollectionDocuments/Investors/Presentations/TCS_Consolidated_IndianGAAP_FY_10.pdfTCSの財務諸表*1によると、 売上は約5,957億円(円換算) 営業利益率は約27% 売上に対する人件費は約36% 売上に対する販売管理費は約35% と読み…
大きなSIerでは社員はプロジェクト管理だけを行い、実作業の大半を外部に委託するところがほとんどです。直営比率が低いところは管理作業しか行わないため、入社してから設計書もプログラムも書いたことがない人は割といます。感覚的には、直営比率が1/3を超…
今日は事あってid:higayasuoさんの奥様とお会いすることができました。お忙しい中本当にありがとうございました。豊洲駅の温野菜で、普段の仕事内容から知られざる(?)夫婦生活まで聞かせて頂きました。すみません。おわびにカピバラさんの写真を貼ります…
納品する立場では意識することが少ないですが、システムは機械設備と同様に固定資産となります。私は社内システムの開発に一時期関わっていましたが、システムを勝手に作ることはできず、投資計画に基づいて資産化する手続きが必要になります。システムを勝…
不景気の波がSIerを直撃しています。世間より半年ぐらい遅れている気がします。回復するのも半年ずれるでしょう。世間が不景気になったらSIerはどうなるか考えてみます。まずは売上の変化。 ユーザ企業からの受注高が減る。 稼働している社員が減る。 余剰人…
全部の仕事を乗せたとしても、「これが出来たら便利だな、でも現実は変わらないな」ってのは変わらない。これではどぶに捨ててもいい(回収しなくてもいい)おカネしか出せない、という問題はついてまわった。何が足りなかったんだろうって思った。それがessaさ…
正確にはIT業界の部分集合がSI業界である。IT業界については、エンジニアの未来サミットで見たid:hyoshiok氏の資料がとても良くまとまっていたと思う。一般には非SI業界が「IT業界」と認識されている節がある。IT業界を語る中でSI業界と非SI業界が一緒に出る…
売上が飛躍的に伸びなくても利益を伸ばすことは原価を圧縮すれば可能で、人月をベースに考えれば期間を圧縮して人数を削ってその分のカネを単価に回して技術者にカネを与える。ひがさんのプログラミングファーストはこういう方向だよね。売上1億で儲けが3000…
人月ビジネスの世界では、単金と工数を掛けた値が原価です。売値から原価を引いた値が利益です。発注者は最小の費用で最大の仕事をさせようとし、受注者は最小の仕事で最大の利益を得ようとします。発注者は費用を下げようとするので、単金もしくは工数を小…
実質的な仕様承認者となることが多いであろう30代後半の人は、1990年代のクライアントサーバの経験で生きている。業務トランザクションやGUIの考え方は、VBに代表されるクライアントプログラムがベースになっている。業務データが入力されてからコミットされ…
見積もり工数は、あくまでも個人的にざっくりベース(SI用語)で出した数字なので、ズレがあるわけで。事前にタスクを割り振る場合は見積もり時間を基準にする必要があると思うけど、見積もりのズレや個々人の状態によってかなりブレるのが普通で、途中でタ…
たまには実情を書いてみる。愚痴大会なので読み飛ばしてくだしあ。 SIer の経営方針としては、「どんなカタチにせよ、生産性を高めるのである」という方向に行くと思います。生産性を高める要因は2つしかなくて、「開発プロセスの改善」と「ソフト生成の自動化」…
タイトルに深い意味はないです。id:ysakata先生をお誘いして、新橋に飲みにいってきました。新しいアイディアや発想の転換は「飲み」から生まれるものですね。充実したお話ができてよかったです。ありがとうございました。いまの仕事が修行だとすれば、どこ…
受託開発の最たる問題は受け身であること。例えば、試験項目書は必ずWordで書かなきゃいけないとか、証跡はPowerPointにまとめて表紙を付けなきゃいけないとか、誰が決めたか不明なルールがたくさんあると思います。ルールがガチガチに決まった開発現場にず…
アプリケーションでもインフラでも同じ。動かしてみなきゃ分からないという不確定要素がある限りは、検証しながら設計するのが最もよい。実装をすべて外注するのは非効率すぎる。検証せずに机上設計して性能出ませんでしたーとか、技術的課題じゃなくて政治…
1月からインフラ寄りのお仕事をしています。アプリケーション層から見えなかったことが見えるようになってきて視野が広がりました。アプリケーション層のエンジニアが性能や信頼性の観点でシステムを俯瞰できると、今まで気づかなかった問題が見えてくると思…
生産性が 30 倍違うのであれば、バカプログラマー 30 人を雇うより、スーパープログラマー 1 人にサポートスタッフ 5 人つけたほうが安くていいものができるだろう。Ruby の開発でいえば、まつもとさんやささだ先生にサポートスタッフ (あるいは秘書とか内弟…
私はパッケージソリューションの企画手伝い and 開発 and 保守というお仕事をやっているので、お客様はいろんな業界に渡ります。官公庁であったり、銀行であったり、製造業であったりするわけです。得意分野のノウハウを価値として売っているため、お客様の…
コトあって同期で集合研修を受けています。これまでやってきた仕事の棚卸しとか、これからの目標とか、そういった話なので、お互いの仕事内容を知る良い機会です。そこでまわりとのギャップを感じたので書きます。私はパッケージソリューションの企画手伝い …
世界的な不景気と言われながら、SIerの中だと今ひとつ実感が湧かない人もいると思います。目の前にある案件をさばくのに手一杯で、先が見えていない方も多いのではないでしょうか。案件のスパンが数年単位のところは、運次第で乗り切れるかもしれません。む…
ここ数日、自宅サーバの仮想化方式を決めるためにkqemu, Xen, Linux-VServer, jailやらを試していました。Webで評価記事がたくさんありますが、正直なところどれも実際に使ってみないとわからんなと思います。自分で手を動かさずに方式を決められるか?サー…
元請けの視点では、SIの多くを顧客調整が占めていると思います。次に進捗管理。次に資料レビュー。で、ずっと先に、設計書を書いたりコードを書いたり試験したりというソフトウェア開発がある。相対的な割合は小さいと思います。何の割合かというとプロジェ…
@int128 スーツよりですが2年目です。他の会社の2年目と話してみたいですね http://twitter.com/hon53/status/972104641 亀レスですみません。id:hon53に会ってみたいです。日記を読むとめっちゃ勉強熱心で、何もやってない私が恥ずかしくなりました。2年…
正直なところ、マネージャ兼プログラマで仕事を進めるのは、自分+メンバー4人程度までが限度でしょう。4人に加え、顧客とのコミュニケーションコストでプログラムはほとんどできないはずです。物分りの良いお客様なら運が良い方です。 それ以上のチーム編成…
SIの問題点の1つに、過剰な計画ベースが挙げられると思います。計画と実績の乖離で進捗を評価するには、計画が正しいという前提が必要です。ソフトウェア開発で正しい計画を立てるには、極めて精度の高い見積手法が必要です。ソフトウェアの品質評価の1つに…