GeekFactory

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社内Twitterがタコツボに陥る可能性

社内Twitterの検討会をやっていて、よく思うことがあります。私は(リアル世界と対比して)ウェブ世界のタコツボに陥っているのではないかと。ここでいうウェブ世界は、RSSリーダーで情報収集しブログを書く習慣のある人々の世界です。

最近話題のサービスには、一日中インターネットを見ているようなユーザーしか想定していないようなサービスも多い。これははてな内でもはてな外でもそうだと思う。これでは、数十万人規模のネット好きが集まるたこつぼは作れるかもしれないが、世の中を変えていく事業にはならないのではないか。

http://d.hatena.ne.jp/jkondo/20080412/1207953693

Twitterを社内にそのまま持ち込んだのでは、ウェブ世界の人しか使わないと思います。現実に、Twitterを常用している同期にはいまだ会ったことがありません*1社内SNSも同様に、まだウェブ世界でしか一般的ではないと思います。

社内ウェブ世界に足を踏み入れようとしない人々に使ってもらうにはどうするか。

ロングテールを切り捨てる

これはタコツボ化の一歩です。多くの人に使ってもらわなければ、セクショナリズムの打破という目的は達成されません。ウェブ世界のための自己満足のツールでは何も変わりません。転職する人が増えちゃうかもね。

敷居を下げる

社内Twitterの敷居を下げて、社内SNSでの情報発信を躊躇しているユーザを取り込む方法があります。質より量のコミュニケーションに向かうのはよいのですが、あまり敷居を下げすぎると遊び道具になってしまう可能性があります。チャットやメッセと何が違うのかと。遊びすぎて生産性が下がるのでは本末転倒です。

社内Twitterは人と情報の流動性を高める - GeekFactory」でミニブログがよいと書いたのは敷居を下げすぎないためです。ブログより低く、SNS日記より低いが、チャットやメッセよりは高くしたいですね。

チームのコミュニケーションに使ってもらう

技術志向の小さなチームで仕事をする場合は、Twitterのような仕組みが有効です。ところが大企業SIのように大人数で仕事をし、時にスーツとギークが対立するような現場では、社内Twitterは混乱を引き起こす一因になりかねません。

情報セキュリティの問題も深刻です。グループ内の企業ならともかく、パートナー企業に社内Twitterを提供するにはおぞましいほどの調整が必要になるでしょう。下請け構造を是正しないことにはセクショナリズムの打破は本質的に不可能だと思うのです。

*1:ウェブ世界とは少しずれているスーツな会社とはいえ、一人ぐらいいてもいいと思いますが